FC2ブログ
The link at the date of the calendar is an entry.
スポンサーサイト
-------- -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
別窓 | スポンサー広告
82) 恋に落ちるとき
2009-01-31 Sat 17:19
title=
81) 一也の一週間 からの続きです









笑顔を見せれば笑顔が返るとき



ダイヤルすれば声が聞けるとき








手を伸ばせば届きそうな距離になったとき








人は










恋に落ちる













FC2ブログランキング













「一也くん 個人的に付き合って欲しいって言ったら
 その可能性はあるのかな?」
「ないですねぇ」

「誰か決まってる人いるの?」
「いませんねぇ」

「私のことはタイプじゃない?」
「どうですかねぇ(笑)」







〔 3度目の指名で落ちると思ってるなら・・・ それは大間違いです 〕








タイプとかどうとかいう問題ではなくて



客とボーイ
猫と犬くらいの違いがあると思っているから


付き合うなんて考えを準備していない






水揚げということでもないだろうに

男娼を口説くって神経を疑う
男娼って知らずに口説かれるのなら解るが
男娼って知ってて付き合いたいってのは・・・







しかも       

       俺は

             現役です









この人とは
     お金が絡まなければ
              カラダも絡まない



擬似恋愛ごっこなら仕事として相手するから




一也を指名してください







































































「裕一 俺のモノになる気ない?」
「えっ?」

「付き合ってる奴いるの?」
「いません」

「俺はタイプじゃない?」
「大好きです」







〔 3度目の指名で落ちると思ってるなら それは・・・ 大正解です 〕







キスの相手からする酒とタバコの味
望む相手でないときは目を閉じる

微かな抵抗 現実逃避

唇を重ねるだけのいたって単純な行為

性行為の始まりのお約束

ニセモノの真似事



客とのキスには そう言い聞かせてる

なのにこの男〔 宮里 〕には通用しなかった

持って行かれてしまう

キモチを

        ココロを

                カラダごと










ベッドの上で宮里が煙を深く吐き出して呟いた



「裕一と今度会えるのは 来月になる」
「うん 待ってます」
          
俺が好意を持っていることは既にバレている
全然平気ですという顔をとりつくろう



「・・・山形のお土産は何がいい?」
「・・・さくらんぼ」

気遣って 言葉を選んでることが表情で読み取れた
奥さんの実家のある山形

会えない理由の第一位・・・ 家庭



「珍しいリクエストだね」

本当は何だっていい ・・・むしろ要らない



「もう山形は寒いよね 雪降ってるかな?」

興味ないのに口から出てしまう



「降ってても不思議じゃないなぁ」

興味ないのに答えてくれる


        
「風邪ひかないようにね」
「裕一も裸で寝るなよ 風邪ひくぞ」

互いにある想いは樹木に実をつけない



「脱がした張本人がよく言うよ」
「はははっ 脱がされたいだろ?」

硬い腕で引き寄せられ



「はい welcomeです(笑)」
「愛い奴(ういやつ)じゃ 近こぉ寄れ(笑)」

厚い胸板の上で抱きしめらられる



「シャワー浴びてくる」
「裕一 また勃ってきた もう一回ヤりたい」

この男の持つ強力な魅力と雄の放つ匂いに誘引された



「珍しいリクエストですね(笑)」
「まだオイル残ってるよな?」

タバコを急いで消した手で マウントポジションをとられ
俺の中に挿いってきた男 宮里武

優しさと本気の混じった 強引さが心地好く
SEXの時に見せる攻撃的な目に魅かれた

客に こんなに自分を奪われるなどと

思いもよらなかった


こんな風になるのなら





決して出会いたくはなかった







タバコ1本分のインターバルをとって








宮里が俺に挿いってくる













俺はココロを開放し自分から解放される

































一人になった俺に残されたモノ























宮里の体液と二枚の一万円札


















冷めきっていない温もりと匂いを残すシーツの上で



















































ひとり丸くなり

















































恋に落ちてることに気づかされる




























ボーっとしてる俺に誠二さんが聞いてきた

「どうした一也?」
「いえ 寝不足ですかね(笑)」



さっきの客の質問のせいで 宮里が頭の中に出てきたんだ

ギャルソンで一也を名乗る前

フリーで裕一を名乗ってた

ココロを持っていかれてしまった客

宮里との情事(こと)を思い出していた



出会うべくして出会ったのではなく

決して出会いたくなかった一人だ


現在使われていない宮里の電話番号を

携帯のメモリに保存したまま消去できないでいる

どんなにツヨシを好きでも

消せない名前  宮里武



満ち欠けする月に 満月が必ずやってくるように

宮里の記憶が定期的に蘇ってくる

切なく哀しく愛しい記憶

24歳の俺の

心に刻み込まれてる数少ない男の一人

宮里のような大人になりたかった

気遣い 振る舞い そのスタイルも

全てを手本にしたかった

気取らずに謙虚な物腰と

笑った顔の目じりのしわさえもが

憧れになっていた

障害が多ければ 思いは強くなる

障害だらけだった事で

宮里が俺に刻まれた

指名されたのは 蒸し暑い夜

「伝言聞いたんだけど これからいいですか?」

低音が強い声の感じから持った印象と
実際に逢った時の印象が まるで違う

ホテルのロビーに座ってる宮里を見た時 芸能人かと思った
長髪で鼻が高く 茶のスーツにジェラルミンのスーツケース
メンズ雑誌から飛び出して来た趣でスクッと立ち上がり握手された

「何時までいいんだっけ?」
「特にないですけど」

「じゃあ 昼まで一緒に過ごせる?」
「はい」

「良かった じゃあ行こうか」

ホテルの一室で オンナにされた
宮里には 俺のオトコの部分が通用しない
宮里の狙いは 俺をオンナにすること

この雄の前では 雌にされてしまう
未開発の部分に 雄は優しく挿いってきて
雌の部分を 引き出していく・・・






















ギャルソンの事務所のソファーに座り
テトラの泳ぐ水槽越しに 宮里を思い浮かべていた

「一也 そろそろ出発しないと」
「はい」

次の客が俺を待っている
俺はココロから消去できない宮里を待っていた


















いよいよのクリスマスシーズン到来で
冬の歌舞伎町のネオンは
さらにド派手なイルミネーションの服を着る

その光に照らされ
段ボールのベッドに寝るホームレスの姿が目に飛び込む
このコントラストこそ新宿歌舞伎町だ

居酒屋の入り口で 大袈裟な位のリアクションで手を叩き
笑い声をあげ 肩を抱き合ってる若者の姿が微笑ましい

あちらこちから聞こえるクリスマスソング
昼のように明るい通りが産む喧騒
頬を撫でる冷たい風に空を見上げると
星の姿を見ることも許されない
天の星を消してしまう 路上の星による大掛かりな魔法
月の姿は 建物の大道具によって出番を奪われる
この舞台に欠かせない演出は 欲
演出に応じ 欲を満たすのは無数の演者たち
俺も演者のひとり
回る回る ぐるぐる回る
ぐるぐる回るは回転舞台

欲求を満たしてくれることで大きくなる街は
制御不能







「お待たせ 行こうか」
「うん」

男の子を拾い タクシーに乗る

会話のない車内から見る 流れる景色は
これから始まる悪夢の往路

停車したタクシーのハザードランプは
悪夢の開演五分前

エレベーターが知らせる到着の音は
引き返せない 待ったなし



部屋の前に立ち
悪夢の開演を知らせるチャイムを自ら鳴らす
















鍵を開ける音がガチャリと響く






















その音が 頚動脈に刃を立てた




















客の手でドアーが開かれる





















































幕は開いた











開演だ









 



















































この回転舞台を演じるは

























































客と俺





























































そして




















































ツヨシ

































































 
























83)回転舞台 】 へ続く


FC2ブログランキング

別窓 | ■ SHOUT ■ | コメント:6 | トラックバック:0
<<81) 一也の一週間 | 新宿タワー~ゲイとノンケと時々オンナ~ | 83) 回転舞台>>
この記事のコメント
恋に落ちるとき 後記
えっと・・・


ども


G@TENです


ずいぶんと82話

お待たせしました 



小さな一歩ですが


UPさせていただきました





本調子(病気ではありません^^;)とは言えませんので

復活というわけでもありませんが

本当に 恐る恐る 小さな一歩です




15ヶ月以上の時間が空いたにも拘らず

多くの方に 訪問いただいてること

感謝の言葉も言い尽くせませんが

訪問くださった全ての方にありがとうです




記事をUPすることで

恩を返していければと 思ってます



徐々にではありますが


長く 暖かく 見守ってくだされば


幸いです


厚かましい 願いを言う奴ですが



末永く よろしくお願いします。











G@TEN
2009-01-31 Sat 17:21 | URL | G@TEN #qNXjQhIg[ 内容変更]
待ってました!
本当に「今月内に」UPしてくださって、ありがとうございます!!
何か気になっちゃって、毎日、今か今かとお待ちしておりましたので、うれしいですよ、とっても。


でも、

切ないわ~

 
それでも、
続き、待っていますからね。頑張ってくださいね♪
2009-01-31 Sat 19:25 | URL | ゆぅ #SFo5/nok[ 内容変更]
奇跡のようです
やっぱり面白いなぁ。

すっーと、この世界の中に入れて、
私も歌舞伎町の演者になる。

一也(裕一)の雌・・・・。

一つ一つの言葉に状況に、
私の小さな脳みそが動く。
心が感じる。

私が「生きている」と感じる大切な瞬間。

戻ってきたのですね。

まるで奇跡。
そして、ありがとう。
2009-01-31 Sat 20:16 | URL | バシ #fY7Sevtc[ 内容変更]
不思議
今日、いま、急にここを
覗いてみようと思って来たら
小さな一歩がUPされてた!
嬉しかったです。

嬉しかったのは
お知らせをもらったわけじゃないのに、
自分の勘が突然働いたこと。
G@TENさんからのテレパシー受け取っちゃったかも。

嬉しくて、中身の切なさにまで
言及できてないバカでゴメンナサイ。

ほんの少しずつでもまた
お話を聞かせてください。
きっとよく眠れます←夜更かししすぎです。
2009-02-02 Mon 03:03 | URL | toma #mQop/nM.[ 内容変更]
お帰りなさい。
よかった、帰ってきてくれて。
  
お帰りなさい。
突然Updateが止まった時は、もう会えないかと思いました。 いくつものブログがそうやって消えていってるから。。。

本当に、よかった。
2009-02-06 Fri 05:24 | URL | Kay #-[ 内容変更]
遅れました
もう話 忘れてる…
また 読み返さなきゃw
花粉症の時季がきましたねv-252
ほんわかした気持ちになってますv-22
2009-02-06 Fri 23:41 | URL | たく☆ #-[ 内容変更]
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
| 新宿タワー~ゲイとノンケと時々オンナ~ |

ブログ内検索

。RSSフィード。   ...   ・・

アクセス数:
なかのひと