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14) 分岐点
2007-04-21 Sat 05:27
GBr
13) 死にゆく純心 生まれくる邪心 からの続きです





理屈の通用しない分岐点で

白か黒かの選択を迫られても

焦る必要などない



目を信じては駄目だ

目の持つ能力はいつも間違える方向に人々を導く

恐れずに目を閉じ 手を伸ばせばいい

どちらを握っても その色が正解だ






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ネオンに人が群がり始まる時間
俺もまた ネオンを目指し電車に揺られていた

電車のドアが開く
半数以上の乗客がこの駅で降りる

降りる数の倍の数が 乗り込もうとホームに並んでいる

自由に歩けない 流れに従うしかない
この群れの流れに・・・




意思など持たなくても 流れに身を任せれば
改札に辿り着けることに体が慣れ始めてきた

改札を抜けて目的地まで10分ほど歩く
目的の街に着くと 先ず最初にこの広場に立ち寄る

界隈では有名なオフィスビルの中庭
いつもの場所に座り
自販機で買った珈琲缶を開ける

周りに目をやると4~5人の同類の個体たちがいる
それぞれがそれぞれを意識しながら
一定の距離を置いている

昼 オフィスに働く者達が多く利用する中庭は
夜 男たちの出会いの場に変わる

タバコを吸いながら
30分ほどで見切りをつけ 場所を変える

この中庭では出会いたい人がいなかったからだ
100Mほど中心に向かうと別の公園がある

中庭の倍以上 個体たちはいるが
外灯が少なく薄暗いせいで 顔がよく見えない理由から
この公園はあまり好きではなかった

タバコに火を点け一服していると
最近話しをするようになったケンジがきた

他愛もない話しを二時間くらいして
ケンジは楽しい会話だけをして帰っていった

また俺も個体になったので 好きではない公園を出て
中庭に向かおうとした時 中年のおじさんに声をかけられた

「一人?食事でも行かないか?」

俺におじさん趣味はなかった

「食事だけなら」







::::::大都会 東京
::::::この地にくれば何かある
::::::そんな思いに駆られ 人々は東京に舵を取る

::::::人はどこまでも孤独だ
::::::そして人は孤独に絶えられない
::::::生きる とは 寂しさを紛らわすことに他ならない
::::::俺も 例外ではなかった







馴染みの店らしく 入って座るなり
瓶ビールと鍋焼きうどんを二つ注文した

もどかしい空気の中 タバコを取り出し火をつけると
中年のおじさんは 人の好い笑顔で喋り始めた

「ここは鍋焼きうどんが美味いので有名なんだ
 君はどこに住んでるの?」
「保谷」

「家族と?」
「女と」

運ばれてきたビールを注いでくれたが
俺が飲めないと知り
注いだグラスを手にとると
美味しそうに半分の量を流し込んだ

「彼女?」
「いんや 友達」

「仕事は何を?」
「今探してるん  たまに女の手伝いを」

「女の手伝い?」
「建築デザイナーの助手をやってるんだけど
 居候させて貰ってて悪いから 図面なんかに
 色付けするのを 俺が担当してる」

「その女の人とHとかってのは しないの?」
「しないよ 女だと勃たない」

「その女の人は知ってんの? こっち(ゲイ)だって」
「薄々わかってると思う ハッキリ聞かれた事はないけど」

「どこの生まれ?九州?」
「!? 何で九州って?」

「さっき 彼女?って聞いた時に
 いんや って答えたのと
 顔立ちからも 何となく九州かなと」
「・・・当たり」

「いつ こっち(東京)に来たの?」
「半年くらい前かな」

「何しに?」
「・・・わかんない(笑)」








中年のおじさんは今井という名前だった
今井が勘定を済ませ店を出た

「ごちそうさまでした」

と礼を言う俺に

「また会えるかな?」

今井は聞いてきた

少し溜めて

「・・・・・・  多分っ」

とはぐらかすように笑って答えた

「いつでもいいから 連絡してくれれば
 また食事でもしよう」

名刺を渡される

今井は 道の反対側へ足早に渡り
信号待ちしていた空車のタクシーに乗り込んだあと
こっちを振り返り 手を挙げた

今井に軽く頭を下げ タクシーが走り去るのを見送った

ホッとした
本当に食事だけだったからだ
いい人じゃん

二丁目方向に戻る足取りは軽かった

信号が青に変わるのを待ってる間
さっき渡された名刺をみた

今井の勤務先の会社のものらしい


株式会社 SR
支配人 今井 邦夫
東京都 江東区-----
(03)***-****  





















駅前のアーケード街の真ん中に そのレジャー施設はあった
レジャー施設で働く俺には 心強く頼れる味方がいた

支度金 住居 仕事 生活基盤を用意してくれた人物
このレジャー施設の支配人 今井

今井に電話をした時 雨が降っていた

「仕事が22時に終わるから
 22時に駅まで来ないか 食事でもしよう」

改札を出るとアーケード街の入口で
傘を差した今井が立っていた

居酒屋で今井はビールを注文し
何でも好きなものをとメニューを渡してくれた

遠慮をする事が失礼な気がし
本当に好きなものばかりを注文した

そしてその日 今井の部屋に泊まった

「泊まっていくか?」

という言葉に
下心などがカケラも見当たらなかったからだ

事実 今井は紳士で優しかった

荒れ地に道を用意してくれて
選択肢と選択権を俺に与えてくれた

父親以上に 頼れた
















住まいは?と聞かれて
保谷と答えていたのが 江東区と変わったのは
今井に声をかけられて 二ヶ月後だった

山室が 来月一杯で保谷から板橋へ
部屋を変わるつもりだと教えてくれた時から
社宅や寮がある事を絶対条件で 仕事を探し始めていた

引っ越した先でも もちろん一緒に
と言ってくれてる彼女の好意に
カラダで応える事が出来ない以上
一緒に居ることが
彼女に残酷な思いをさせている気がしてならなかった
それに これ以上
俺という負担を かけたくはなかった


今井の部屋に泊まった時
社員を募集してるという話は
渡りに舟だった

















15) ノンケのバイト 】 へ続く

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